授業でウィキレース:先生のための授業ガイド
ウィキレースはシンプルなゲームです。全員が同じウィキペディアの記事からスタートし、記事の中のリンクだけを使ってゴールの記事を目指して競います。教室では、これが単なるゲーム以上のものになります。生徒は大事な部分を素早く読み取る力、どのリンクが役に立つ場所につながりそうかを判断する力、そして2つの考えのつながりを説明する力を養えます。1ラウンドは10〜15分で、2つの記事を選ぶ以外に準備はいりません。
用意するもの
- 生徒1人に1台、または2人に1台の端末。ノートパソコン、Chromebook、タブレット、スマホのどれでもかまいません。すべてブラウザで動きます。
- ルームコードと結果を映すためのプロジェクターや共有画面。
- hyperhop.app/raceの無料ルーム。生徒にはアカウントもアプリも必要なく、コードと名前さえあれば参加できます。
レースの進め方
- ルームを作る。hyperhop.app/raceで名前を入力し、ウィキペディアの言語を選んだら、「自分で選ぶ」を選んで授業のテーマから2つの記事を入力します。最初のゲームではリンク数を「制限なし」のままにして、慣れてきたら6回や8回に制限すると難しくなります。
- コードを黒板に書く。生徒は同じページを開き、「コードをお持ちですか?」の下に4文字のコードを入力して、下の名前かチーム名を入れます。
- ルールを説明する。使えるのは記事の中のリンクだけです。検索ボックスやアドレスの入力はできません。戻るのも1回と数えます。一番少ないリンクでたどり着いた人の勝ちで、同数ならタイムで決まります。
- レースを始める。記事は全員に同時に表示されます。プレイ中は、ほかの人が使ったリンク数がみんなに見えます。
- ルートについて話し合う。最後の順位画面には生徒全員のルートが表示され、Hyperhopのパズルから選んだ組み合わせなら最短ルートも表示されます。学びの多くはここで生まれます。
教科別の授業アイデア
スタートには生徒がよく知っている記事、ゴールには授業の記事を選びましょう。逆でもかまいません。2つがかけ離れて見えるほど、ルートを考えるのに頭を使います。
歴史
生徒に時間旅行をしてもらいましょう。「古代ローマ」から「ピッツァ」へ、あるいは「レオナルド・ダ・ヴィンチ」から「ヘリコプター」へ。終わったら、2つの時代の橋渡しになった記事はどれだったかを聞いてみましょう。
理科
原因と結果をつなぎます。「火山」から「気候変動」へ、あるいは「ミツバチ」から「アーモンド」へ。ルートは授業で扱っている仕組みを通ることが多く、ある出来事が次の出来事につながる流れについて、いい話し合いのきっかけになります。
地理
「アマゾン熱帯雨林」から「コーヒー」へ、あるいはある国からその国の名産品へ。生徒は途中で、貿易や気候、歴史について読むことになります。
文学
本から実在の場所へ。たとえば「ロミオとジュリエット」から「ヴェローナ」へ。あるいは作家から、その作家が生きた時代へ。
数学
考え方から、それが使われている場面へ。「ピタゴラスの定理」から「グローバル・ポジショニング・システム」へ。「こんなの、いつ使うの?」という疑問に、さりげなく答えられます。
外国語の授業
ルームのウィキペディアの言語を、教えている言語に設定しましょう。英語、中国語、韓国語、スペイン語、フランス語など、15の言語から選べます。生徒はその言語で書かれた本物の記事を読むことになり、すばやく理解する必要に迫られます。
終わったあとの話し合いのための質問
- スタートとゴールの橋渡しになった記事はどれですか?
- なぜほかのリンクではなく、そのリンクを選んだのですか?
- どこで行き詰まり、どうやって抜け出しましたか?
- 途中で思いがけず知ったことは何ですか?
- 最短ルートは意外でしたか?なぜ短くなったのでしょう?
おすすめのアレンジ
- ペアやチームで。チームごとに端末を1台にして、生徒が交代で、声に出しながらリンクを選びます。レースそのものより、その会話のほうが学びになることもよくあります。
- ルートを説明する。授業の終わりの振り返りカードに、スタートとゴールがどうつながっているかを2文で書いてもらいます。
- リンクを減らす。ゲームに慣れてきたら、リンクを6回までに制限しましょう。クリックするたびに理由が必要になります。
- 逆向きレース。同じ組み合わせを逆方向で遊んで、比べてみましょう。ルートが同じになることはめったにありません。
実際に使うときの注意点
- ウィキペディアは一般向けに書かれていて、リンクはほとんどどこへでもつながっています。低学年の生徒の場合は、ほかのウェブサイトと同じように画面に目を配りましょう。
- 本名を使いたくない場合は、生徒にチーム名を決めてもらいましょう。ルームとそこに入力された名前は、作成から24時間後に削除されます。
- 1つのルームに最大60人まで入れるので、1クラス全員でも、学年によっては学年全体でも遊べます。
- ルームは無料で、先生も生徒も登録は不要です。
よくある質問
ウィキレースは何歳から遊べますか?
目安は10歳ごろから、文章をすらすら読めるようになってからです。それより年少のクラスでは、読むのが得意な子をキーボード担当にして、チームで遊べます。
生徒にアカウントは必要ですか?
いいえ。ページを開いてルームコードと名前を入力すれば、すぐに遊べます。
1ラウンドにどれくらい時間がかかりますか?
記事の組み合わせとリンク数の制限によりますが、ふつうは5〜15分です。話し合いの時間も数分取っておきましょう。